一関・平泉

「南部一郎」豊作 厳美の生産者ら収穫、出荷【一関】

収穫した南部一郎の状態を確認する佐藤会長

 一関市厳美町などで栽培されている特産カボチャ「南部一郎」の収穫作業が進んでいる。同町にある骨寺村荘園カボチャ研究会の佐藤弘征会長(76)の圃場(ほじょう)からも市内外に届けられている。

 収穫は例年と同様に9月下旬に始まり、圃場一面に実ったカボチャの中からしま模様が出るまで成長した物を選び収穫した。カボチャはハウス内に並べられ、一つ一つ状態を確認して表裏を返すなどしながら約1カ月キュアリング(追熟)させる。南部一郎には「糖度15度以上」という条件があり、十分に熟した物はへたがコルクのような質感に変わり、さらに会員が自ら糖度を検査してから出荷される。

 例年であれば最盛期となる10月中旬に岩手大の学生が訪れて収穫しているが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、佐藤会長一人で行ったという。

 イノシシなどの野生動物の被害が出ている所もあるが、今年は生産開始以来の豊作となったといい、佐藤会長は「研究会全体で10トンの収穫を目指している。皮が薄いので扱いやすく、生でも食べられるので幅広いメニューで楽しめる」と語る。

 南部一郎は同町の骨寺村荘園交流館「若神子亭」や道の駅厳美渓のほか、2019年からは東京都のアンテナショップ・いわて銀河プラザなど県外でも販売されている。

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