北上・西和賀

沿岸被災者の力作ずらり きょうまで復興ふるさと展示会【北上】

東日本大震災被災者による多様な作品が並んだ「復興ふるさと作品展示会」

 2020年度「復興ふるさと作品展示会」は14日、北上市常盤台の市総合福祉センターで始まった。東日本大震災で被災し、市内で暮らす23人による手芸や陶芸などの力作が展示されている。15日まで。

 市社会福祉協議会主催で12年度から始まり9回目。今回は前年並みの186点が出品され俳句、書道、ちぎり絵、押し花、着物リメイク、えとの置物、クラフトかご、押し花、陶芸、つるし飾りなど多種多様な作品が並んだ。

 初日から被災者や家族、市民が相次いで来場しじっくりと鑑賞。「鶴の七夕祭り」を出展した陸前高田市出身の佐々木敏さん(89)=北上市常盤台=は例年、陸前高田の七夕祭り向けに織り鶴を制作していたが、今年は新型コロナウイルスの影響で出品が見送られたという。「せっかく作ったので、見てもらおうと思って今回出した。来年もまた作るので、新型コロナが収束してくれれば」と願っていた。

 市社協の佐藤泰洋避難者生活支援センター長は「どれもレベルが高く、感心させられる作品ばかり。出展者の励みにもなるだけにぜひ多くの方々に来て、鑑賞してほしい」と呼び掛けている。15日は午前9時30分~午後3時。入場無料。

 10月末現在、市内には震災で被災した178世帯390人が暮らしている。

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