自慢の白だし高評価 佐々長醸造に最優秀賞 調味料選手権出汁部門【花巻】
花巻市東和町の佐々長醸造(佐々木博代表取締役)が開発した商品「岩手・老舗の白だし」(500ミリリットル入り税別780円)が、調味料選手権2020(日本野菜ソムリエ協会主催)出汁部門で最優秀賞に輝いた。全16部門を通じ東北地方で最終審査まで進出したのは同社のみ。新型コロナウイルスで暗いニュースが相次ぐ中、「明るい話題を」と初めて応募。こだわりある自慢の商品が高評価を得て、同社では「ありがたい賞を頂いた。今後、自信を持って薦めることができる」と喜ぶ。
同商品は2019年4月に発売。宮城県気仙沼市産のかつお節と北海道産の日高昆布をふんだんに使ってだしを取り、県産丸大豆で仕込んだ同社の薄口しょうゆとブレンドした。上品な香りとキレのある味が特徴で、料亭での味を自宅で表現できる一品。
選手権は調味料の魅力を発信し、業界の活性化を図ろうと開催。
11回目の今回は、全国から全体で過去最多の161品がエントリーし、野菜ソムリエやシェフらによる食味審査会を経て、33品が最終審査に残った。3日に東京都で行われた一般や関係者らによる最終審査会のほか、写真動画共有アプリ・インスタグラムによる投票、同協会公式サイトでの販売実績を総合的に審査し、味やコンセプトなども吟味して入賞商品を決定した。
同社では、機械を使わず、専属の職人が手作業でだしを抽出しているのが強み。佐々木洋平専務取締役は「人の手で仕上げた味を評価してもらえたことがうれしい。堂々と県内外へアピールしていきたい」と意気込む。