新型コロナ 家庭、学校で拡大も 感染者急増 県が注意喚起【岩手】
県内で新型コロナウイルスに感染した高齢者1人が死亡したほか、高齢者施設でのクラスター(感染者集団)発生を受け、県は24日、対策本部員会議を開き、県内全域で家庭内感染や学校などでクラスター発生の可能性が高まっているとし、県民や来県者に対して感染対策の徹底を呼び掛けた。
県内ではこれまでに飲食店や職場のほか、新たに高齢者施設も加えて6件のクラスターが発生している。このうち、5件は11月に入って確認された。22日には県内で初めてとなる高齢者1人が死亡した。
これまでの感染者年代別の内訳は10歳未満5人、10代1人、20代35人、30代18人、40代30人、50代30人、60代17人、70代8人、80代8人、90代3人の計155人。当初は20~40代が中心となっていたが、高齢者の感染が増えており、全年代に感染が広がっている。
24日午後3時現在で、確保病床使用率は32%(国指標25%)、最大確保病床使用率23%(同20%)といずれも国の指標を上回っている。さらに、人口10万人当たり新規感染者数は直近の1週間で5・4人(同15人)と前週から1・2人増加した。
会議で達増拓也知事は「全国各地で7、8月の感染の波を越える新規感染者数が発生しており、第3波とも言える状況。県内でも11月に入ってから128人の感染が確認されている」と説明。その上で「手洗い、せきエチケット、室内の換気、湿度調整など基本的な感染対策と、毎日の健康確認、体調不良時の外出自粛、マスクの着用、3密を伴う会合の回避を徹底してもらいたい」と呼び掛けた。