北上・西和賀

4足歩行ロボット自作 小原さん(北鬼柳)魅力紹介 4日に解説とデモ 江釣子地区交流センター【北上】

4足歩行ロボットの展示会を開いている小原隆規さん。自作ロボット5体と歩くおもちゃのコレクションを紹介している

 北上市上江釣子の江釣子地区交流センターで、自作の4足歩行ロボットと歩くおもちゃを集めた展示会「四足歩行ロボットの魅力にとりつかれて」が開かれている。ものづくりや発明工夫に取り組む小原隆規さん(64)=同市北鬼柳=が長年の試行錯誤を経て制作したロボットをはじめ、コレクションがずらりと並び、来場者の興味を誘っている。24日まで。

 小原さんは県立水沢商業高校卒業後、会社員や市生涯学習文化課の非常勤職員を経て現在は市社会福祉協議会の登録講師として活動。大工だった父の影響を受けて幼少期から木工などものづくりが好きで、おもしろ自転車や4足歩行ロボットなどを制作し、県発明くふう展への出品を目標にしている。

 ロボットを制作するようになったのは1985年のつくば科学万博に出展された4足歩行のロボットを見たのがきっかけ。一つのモーターで膝関節が曲がる4本足で歩くロボットにこだわって制作を続けている。

 自作のロボットは5体で展示の中でも「私の原点」と語るのは1985年に制作したロボット。独自のリンク機構で踏み込む時は足がゆっくりと動き、足を戻す時は素早く動く仕組みを実現し、安定した歩行を可能にした。

 今回の展示会に向けて久々に制作したのは、競走馬の脚の動きを参考にしたロボット。馬が歩く間接の動きをこま送りで図面に起こし、4本の脚がそれぞれ異なるタイミングで着地・離地する並足の動きを試みたが、「脚の動きは馬らしいが、歩行が不安定で課題が残る」(小原さん)と制作途中だ。

 実際に乗ることができる大型の4足歩行ロボットをつくるのが小原さんの目標。競走馬の動きを参考にしたロボットの制作過程で馬の関節の動きに新しい発見があったといい、「もう少し大きいロボットを作るときにはその動きを取り入れたい」と意欲は尽きない。

 会場にはオランダの彫刻家テオ・ヤンセンが制作した風を受けて海岸を歩く巨大なロボット「ストランドビースト」の仕組みを取り入れて制作したロボットもあるほか、112点に及ぶ歩くおもちゃのコレクションは2足歩行、4足歩行、多足歩行などのジャンルに分けて紹介する。

 4日には午前10時と午後3時の2回、小原さんが講師となって自作ロボットの解説とデモンストレーションを行う。

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