一関・平泉

菊池さん(一関工2年)優秀賞 建設業の魅力 再認識 高校生の作文コン

国土交通省などが主催した作文コンクールで優秀賞を受賞した一関工高2年の菊池さん

 国土交通省と建設産業人材確保・育成推進協議会が実施した「高校生の作文コンクール」で、県立一関工高土木科2年の菊池大輝さん(16)の応募作品「未来像」が優秀賞に選ばれた。菊池さんは受賞について「うれしさと驚きがあった」と喜び、「就職への関心が強くなった。資格を取り、就職に万全な体制で挑みたい」と自分の目指す将来に向けて決意を示している。

 菊池さんは作文で、公務員を目標として高校に入学したものの、担任教諭との出会いや実習の面白さなどから土木という職種の魅力に引かれていったと回顧。また、東日本大震災からの復興を伝えるニュース番組で沿岸部の住民と作業員の笑顔を見て「人を笑顔にする仕事に就きたい」と考えるようになり、進路の講演会では建設会社社長の常に上を目指し続ける考えが印象に残ったと振り返った。

 その上で自分の未来像を「2年後、新入社員。仕事を始めたばかりで不安も多いと思うが、先輩を頼りつつ自分なりに頑張っている」「そして10年後。慢心しないように常に緊張感をもって仕事に精進しているだろう」などと思い描き、「担任や学科の先生からもっと多くのことを学び、将来は、人々が笑顔で使ってくれるものを造り、それらを通して社会と関わっていきたい」と締めくくった。

 表彰式は11月27日に仙台市で行われ、国交省東北地方整備局長から表彰状が伝達された。菊池さんは就職先を公務員から民間企業に広げ、先月は国家資格の測量士補の試験に挑戦。高校卒業までに危険物取扱者乙種第4類や2級土木施工管理技士、リスニング英検の資格も取得したいといい「造った物を人々が笑顔で使ってくれることが幸せになる」と意欲を高めている。

 同コンクールは、高校の建築学科や土木学科などで学ぶ生徒に建設業の仕事をより身近に感じてもらおうと毎年行われ、8回目の2020年度は全国から1327作品の応募があった。

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