奥州・金ケ崎

来年度から休止 検討委にたたき台示す 奥州市営3スキー場

奥州市衣川の市営国見平スキー場= 2020年3月8日

 第3回奥州市スキー場のあり方検討委員会は11月30日、市役所で開かれ、事務局側の市商工観光部商業観光課は協議のたたき台として、越路(同市江刺)、ひめかゆ(同市胆沢)、国見平(同市衣川)の市営3スキー場を2021年度から休止したいとの考えを示した。近年の気象状況や入り込み客推移、財政健全化に向けた市の状況などを踏まえた判断とする一方、休止の考えは最終決定ではないとしており、今後市議会に対する説明や市民説明会も行い、今年度末に方向性をまとめたい意向だ。

 現在、越路は指定管理、ひめかゆ、国見平は市直営で運営している。市では19年に公表した「市観光施設等の活用方針」で施設の廃止も視野に3スキー場の在り方を検討する方針を示すとともに、20年度は現行通りの運営とする考えを表明。検討委は2月に初会合を開き、同課によると、これまでの協議の中で委員から、たたき台となる市の考えを示してほしいとの意見が出ていたという。

 第3回検討委で同課は、気象状況データによる少雪、真冬日の減少傾向や、19年度シーズンが雪不足の影響で入場者数、収入いずれも前年度を大きく下回り、修繕などを含めた市の支出分は3スキー場合計で約6300万円に上る経営状況などを説明。市の財政健全化の取り組みも背景に、「3スキー場については21年度から休止としたい」との考えを示した。委員9人のうち8人が出席し、委員からは市の財政状況を踏まえた賛成の声、時間をかけた協議を求める意見が出た。

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