奥州・金ケ崎

アイシン東北工場増築へ 来年6月着工 自動車電動化需要に対応【金ケ崎】

アイシン東北の工場増築後のイメージ。赤い枠の中が新築される(同社提供)

 自動車部品の製造を中心に手掛ける金ケ崎町西根森山のアイシン東北(長田剛代表取締役社長)は、2021年から岩手中部(金ケ崎)工業団地内の工場増築に取り掛かる。電気自動車(EV)やハイブリッド(HV)車など自動車の電動化に向けた世界的な需要に増築で対応し、22年度をめどに必要な部品となる電動ウオーターポンプなどモーター系商品の生産に乗り出す。

 4日に同社などが発表した。工場の増築は11年以来。建設地は既存棟北側の5600平方メートルで、来年6月に着工する見込み。

 同社は自動車部品の製造販売大手アイシン精機の100%子会社として1992年8月に設立。アイシン東北によると、新たに製造する電動ウオーターポンプは、EVやHV車でバッテリーの温度調節など部品の性能を引き出すための熱管理を担い、燃費面でも重要になる部品という。自動車の脱ガソリン化が加速する中、新工場ではこれら中・小型モーター系商品を生産していく。

 アイシングループは持続可能な地球環境の実現を目指し、二酸化炭素の排出削減に向け30年度に電動化商品の売上高比率を5割以上にすることを目標に掲げている。19年からは中国でHVシステムやEVユニットの生産を始め、今後は北米でもHVシステムの生産を予定。電動化商品の生産も世界各地で進めており、「今後も国内の電動化商品の体制を整えて競争力を高め、自動車業界のクリーン化を進めたい」としている。

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