花巻

賢治、志功 思想や作風に共通点 宮沢記念館特別展【花巻】

賢治童話を題材とした棟方志功の作品などを紹介している特別展「賢治と志功」

 花巻市出身の詩人・童話作家宮沢賢治(1896~1933年)と版画家の棟方志功(1903~75年、青森県出身)との関わりに迫る特別展「賢治と志功」が、同市矢沢の宮沢賢治記念館で開かれている。「雨ニモマケズ」や「なめとこ山の熊」などを扱った志功の創作を紹介し、東北が生んだ文学者と版画界の巨匠による作品を介した巡り合わせに光を当てている。2021年1月31日まで。

 2人に直接の交流はないが、1932年に賢治の「グスコーブドリの伝記」が雑誌「児童文学」に掲載された際、洋画から木版画に転向したばかりの志功が挿絵を担当した経緯があり、志功はその後も「雨ニモマケズ」をはじめとする賢治の文章を作品で表現した。

 同展では「児童文学」に掲載された挿絵6点や、「なめとこ山の熊」の文が入った作品をパネルなどで展示。詩「雨ニモマケズ」と仏像の絵を組み合わせた色鮮やかな「不来方板画柵」は、同館の設立が構想されていた時期に志功が賢治の弟の故・清六さんに寄贈したという同館所蔵品で、実物資料は来月23~31日に限り、志功が題材とした賢治童話の直筆稿などと合わせて公開する。

 学芸員の宮澤明裕さん(42)は2人が思想や作風に仏教の影響を受けていることも共通点に挙げ、「東北出身者同士という縁があり、賢治が青春を過ごした盛岡を後に訪れていることなどからも志功は親しみや考え方の同調を感じていたのではないか。出会うことはなかったが、作品は2人のコラボレーションのようなもの。多くの人につながりを知ってもらいたい」と来場を呼び掛けている。

 開館時間は午前8時30分から午後5時まで。問い合わせは同館=0198(31)2319=へ。

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