北上・西和賀

走力生かし展開攻撃 黒沢尻北 花園できょう初戦 全国高校ラグビー

タックル練習を繰り返す黒沢尻北の選手たち。「黒陵魂」で全国での活躍を誓っている

 第100回全国高校ラグビー大会(27日開幕、大阪府東大阪市・花園ラグビー場)に、東北ブロック代表として北上市の黒沢尻北が出場する。文武両道を貫く同校が、6大会ぶりに手にした最高峰への挑戦権。勉学とラグビーでの“ダブルゴール”を目指し、花園での躍進を誓っている。

 チームは10月の県大会決勝で盛岡工に5―13で敗れたが、東北各県2位が参加する11月の「オータムブロックチャレンジトーナメント」で躍進。1回戦は山形南に圧勝し、準決勝では佐沼(宮城)と7―7で引き分けたものの、抽選勝ちした。男鹿工(秋田)との決勝では、持ち味の展開ラグビーを発揮して31―14で勝利し、東北ブロックの出場枠を手にした。

 平均身長172センチ、平均体重74キロ。全国の強豪校に比べれば小柄だが、素早く距離を詰める組織的なディフェンスが強み。相手の圧力に耐えBKに安定したボールを送り、走力を生かした展開攻撃につなげたい。

 タックルでいかにボールを奪えるかが攻撃への鍵となるため、低い姿勢でぶつかる練習を反復。上背のある相手が嫌がる下に入り込む意識を体に染み込ませてきた。その中心となるのは、FWの中でも「狩人」とされるFLの渡邉星輝主将、佐々木瑞紀副主将(ともに3年)。全国には体が大きく、フィジカルが強い選手が多いが、タックルマンの2人は「とにかく低くぶつかることで、どんどん前に出る。それが自分たちの仕事」と口をそろえる。

 県下有数の進学校でもある同校。県大会終了時、小田島康人監督が3年生にした「ラグビーを続けるか」の質問に、選手たちは「やります」と即答した。普段の授業や課外などで1日の練習は2時間ほどが限度だが、「短くても集中することで、今やるべきことを考える質の高い練習につながった」と渡邉主将。「ラグビーができることへの感謝を胸に、夢舞台・花園で躍動したい」と意気込む。

 黒沢尻北は27日午後2時20分から、1回戦で日本航空石川と対戦する。小田島監督は「前へ出るディフェンスでリズムをつくりたい。FWが生きたボールを出せれば、速い連続攻撃につながるはず」と展望。6度目となる憧れの舞台で「黒陵魂」を見せつける。

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