一関選抜東北V 全国辞退も前見据え 少年軟式野球6年生大会
野球スポーツ少年団の6年生選手有志でつくる一関選抜は、第4回CBS少年軟式野球6年生選抜大会全国大会東北ブロック(実行委主催)で優勝を飾った。3年連続の全国大会出場(2021年1月9日開幕、千葉県)を決めていたが、新型コロナウイルス感染防止を目的に今季は辞退。選手たちは悔しさをにじませつつも気持ちを切り替え、さらなるレベルアップを誓う。
チームには一関市などの38人が所属し、花泉野球クラブの千葉三男監督が指導する。10月に活動を開始し、同市花泉町涌津の日本端子悪法師野球場で練習に取り組んできた。
東北ブロック大会は11月に宮城県栗原市で開催。準決勝の仙台泉選抜との対戦では延長タイブレークまでもつれ込む激戦となった。八回終了時点で2―2と決着はつかず、抽選で勝利を収めた。
決勝では、下北選抜(青森)を圧倒。序盤から着実に得点を重ね、7―1で退けて頂点に立った。
速球が持ち味の右腕佐藤潤之介(山目スポ少)、技巧派左腕千葉一樹(永井フェニックス)の両投手を軸とした堅守が強み。打線では駿足の1番佐藤投手、2番三浦和歩主将(花泉野球クラブ)が出塁し、長打力のある4番高橋漣選手(花泉野球クラブ)ら中軸で返すのが得点パターンだ。
選手全員が全国出場を望んだが、青栁三裕事務局代表は「最後は保護者らと協議した。選手たちは行きたいと願っていたが、苦渋の決断だった」と胸中を語る。
チームは来年3月まで解散せず、練習を重ねて技術を磨く。千葉監督は「試合で勝つことも重要だが、楽しく野球をすることも大切。今チームはなるべく多くの選手がプレーできるよう、かなりメンバーを入れ替えた」と話す。
中学進学後は硬式に転向するという千葉投手は「早く硬式球に慣れて、もっといい投手になりたい」と気持ちを高ぶらせる。
三浦主将は「全国大会に出場したかったけど、しょうがない」と辞退を受け止め、「中学生になっても野球を続け、県大会で上位に入れるように頑張りたい」と力強く語った。