一関・平泉

一ノ関駅前・猊鼻渓 無料Wi―Fi開始 利便性向上へ通信環境整備 市観光協

インバウンド回復見据え

 一関市観光協会(佐々木賢治会長)は、一関を訪れる国内外の観光客の利便性向上を目指し、新たに無線通信Wi―Fi(ワイファイ)の無料サービス提供を開始した。対象となるのはJR一ノ関駅前エリアと猊鼻(げいび)渓エリアの2カ所。新型コロナウイルス終息後のインバウンド(訪日外国人旅行者)の回復を見据え、環境整備を図っていく。

 スマートフォンやパソコンで観光をはじめとする各種情報を取得する人が増えている中、観光地での無料ワイファイ整備は全国的に年々需要が高くなっている。同協会が同市駅前で運営する一関観光案内所でも、訪れた観光客らから無料ワイファイに関する問い合わせや要望が以前から寄せられていたという。

 そのため、同協会では国の観光振興事業費補助金(観光地の「まちあるき」の満足度向上整備支援事業)と、市の旅行者受入環境整備事業費補助金を活用して「Ichinoseki―kanko―Free―WiFi」として整備することとした。対象エリアには、岩手の南の玄関口となる同駅周辺と、国内外の観光客から人気が高い猊鼻渓が選ばれた。市内ではホテルや旅館など各施設ごとに無料ワイファイを整備するケースはあったが、広範囲でのサービス提供は初めてとみられる。

 同駅周辺は同案内所と市営西口北駐車場付近、猊鼻渓ではげいびレストハウスとひがしやま観光ホテル、乗船口付近に基地局を置き、それぞれ周辺100メートル程度が対象エリアとなり、猊鼻渓では乗船後も一定程度接続が可能となる。

 同協会では市観光ホームページ「いち旅」やインターネット交流サイト(SNS)などを通じて、サービス提供開始や接続方法をPRしている。ワイファイのパスワードは「ichinoseki」。新型コロナ終息後には対象エリアの拡大についても検討していく方針だ。

 同協会の菅原清忠事務局長は「一関を訪れた人だけでなく市民にとってもインターネットを便利に使うツールとなるので、あらゆる世代の人に情報の発信、取得のために活用してほしい。新型コロナに関する情報を得るためにも有効に使ってもらえればいい」と語っている。

 問い合わせは同協会=0191(23)2350=へ。

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