奥州・金ケ崎

学習の成果一堂に 水沢工高インテリア科展 及富とのコラボ作品 南部ベル初披露【奥州】 

水沢工高インテリア科展でお披露目された「南部ベル」2点を手にする(右から)和賀さん、千田さん、菊地専務。生徒がデザイン・彩色を担当し、及富で製作した

 県立水沢工業高校の第41回インテリア科展は23日、奥州市水沢字横町のメイプル4階産業文化ホールで始まった。同科生徒115人による自主製作家具や自主設計製図など学習成果を表す作品を展示。南部鉄器製造業及富(同市水沢羽田町)と同科生徒のコラボレーションによるエクササイズ用ケトルベル「南部ベル」も披露され、来場者の関心を集めている。24日まで。

 会場では3年生による家具や製図、建築外観パース、課題研究などと、1、2年生の製図・実習作品合わせて200点ほどを紹介。特殊な敷地条件の中で生徒それぞれが工夫を凝らした設計図面、色合いも含め妹のために考えたというランドセルが入るラックなど個々のデザイン、機能性などが光る家具などが並ぶ。

 今回の展示は、北上川流域ものづくりネットワークで派遣した講師のアドバイスも受けながら3年生自身が企画運営も担当。ポスターや看板から、受け付け用の家具製作、全体配置まで生徒の発案で手掛けた。

 また、南部ベル作品は、体幹などを鍛えるケトルベルとして及富が製造している南部ベルについて、現3年生を対象として2020年にデザインコンペを行い、昨年の同展での一般投票で最多得票の千田しずくさん(18)、特別賞選出の和賀星来さん(18)の2作品を、同社が伝統的技術と最新の3次元造形技術を組み合わせて制作。現物を生徒自身が塗装して完成させ、同展でお披露目された。

 バスケットボール部の後輩たちに使ってもらおうとデザインした千田さんは「熱い闘志が伝わるデザインにした。自分がイメージしたものになっていたので良かった」と語り、だるまをモチーフにした和賀さんも「自分のデザインが初めて物になってうれしかった」と笑顔。同科OBでもある同社の菊地章専務取締役は「デザインに対する姿勢がきめ細やかで将来をしっかり見ていることを強く感じる。二つの作品も商品化になる可能性を秘めている」と評価していた。

 最終日の展示時間は午前10時~午後4時。

▲会場では約200点を展示。3年生が取り組んだ建築外観パースや建築図面、家具などをはじめ生徒らの学習成果が並ぶ

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