一関・平泉

世界の宝 守れ 中尊寺、毛越寺で文化財防火訓練【平泉】

金色堂一帯への延焼を防ぐため中尊寺特設消防隊(手前)と一関西消防署により行われた警戒放水

 世界文化遺産に登録されている平泉町の中尊寺と毛越寺で24日、文化財防火訓練が行われ、消防機関や管理者らが火災発生を想定して消火活動や火災防御、文化財搬出などに取り組み、貴重な文化財を守る手順を確認した。

 町消防団と一関西消防署、同署平泉分署、中尊寺特設消防隊、毛越寺自衛消防隊、町婦人消防協力隊から総勢270人が参加。訓練は異常乾燥と強風の中、午前8時30分に中尊寺旧覆堂(おおいどう)の北側付近、9時20分には毛越寺本堂前の舞台付近からそれぞれ出火したとの想定で行われた。

 このうち中尊寺では、延焼の恐れがある金色堂付近一帯で同寺特設消防隊と一関西消防署が警戒放水。平泉分署と消防団は消防ホースを連結し旧覆堂などへの延焼を防ぐ警戒放水や倒木処理に当たったほか、特設消防隊による重要文化財の搬出や外国人および観光客の避難誘導も行われた。

 毛越寺では、一関西消防署と平泉分署が火元への放水を行ったほか、消防団は境内に隣接する町営毛越寺駐車場や観自在王院跡で池や河川からの中継送水と付近一帯の警戒放水を実施。同寺自衛消防隊も私設消火栓からの放水や、インバウンド(訪日外国人旅行者)に対応すべく外国語による避難誘導に当たった。

 講評で一関市消防本部の菊地和哉消防長は、連携の取れた訓練内容を優秀であったと評した上で「今後も関係者はもとより町民や観光客を含めた取り組みを継続してほしい」と語った。

 文化財防火デーは、1949年1月26日の奈良・法隆寺金堂火災で壁画の大半を焼損したことをきっかけに55年に制定。平泉町では国宝や重要文化財など5000点を超える貴重な文化財を守るべく町、町教委、町消防団、町婦人消防協力隊および中尊寺、毛越寺が同防火デーに合わせて毎年防火訓練を行っている。

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