北上・西和賀

コロナに負けず生き生き 5カ月遅れで発表会 幸の会【北上】

5カ月遅れで開催にこぎ着けた幸の会の発表会。稽古の成果を発表する会員

 北上市を拠点に活動する舞踊団体「幸の会」(幸藤鶴華会主=本名・斎藤幸子、会員45人)は7日、新型コロナウイルスの影響で延期していた発表会を5カ月遅れで開催した。例年通りの活動が行えない状況が続く中、日ごろの稽古の成果を生き生きと発表した。

 発表会は隔年で開かれており、2020年度は昨年9月に予定していた。新型コロナ感染拡大の影響で延期を余儀なくされたが、10月の岩手芸術祭(県など主催)の開催を機に、感染対策をした上で行うことを決断。短期間で練習を重ね、同市のさくらホールで本番のステージを迎えた。

 同市を中心に花巻市、奥州市の10~80代の会員38人が出演した。展勝地100周年に合わせ桜にちなんだ演目や、NHK連続テレビ小説「エール」の主題歌に合わせた希望に満ちた躍動感あふれる舞など、アンコールを含め20を超える演目を披露。友情出演による民謡や津軽三味線などの演目も発表会に華を添えた。

 二つの演目に出演した北上市立二子小学校6年小原優希君(12)は「発表会が決まり、気が引き締まった。失敗はあったけれど成果を出し切れた」と話した。司会と進行を担当した斎藤芳里さん(47)=同市=は「デイサービスなどでの公演活動にも取り組んでいるが、コロナ禍で互いに笑顔になり元気をもらえる機会はほとんどなくなっている。やっと見てもらえる機会になった。次の活動の一歩にしたい」と笑顔を見せた。

 出演者は自身で髪を結い上げ、着付けを行い、観客も団体関係者や出演者家族に限定するなど感染対策を行っての開催。幸藤会主は「(コロナ禍でも)やれる、できる、踊れるという気持ちで稽古を重ねてきた。不安でいっぱいだったが、関係者の協力で開催できた。弟子一人ひとりの顔が達成感にあふれていた。制約の中で開催できたことは多くの人に勇気を与えられたと思う」と話した。

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