花巻

当時の激励に感謝 震災時、警察部隊へエール 高校生4人 花巻署員と交流

花巻署の若手署員と記念撮影する(前列左から)畠山彩音さん、畠山心花さん、高橋真優さん、高橋一真さん
東日本大震災から10年

 東日本大震災の発生からあと1カ月で10年を迎える。花巻署は10日、当時沿岸被災地で活動していた他県の警察部隊を沿道で激励し続けた花巻市内の高校生4人を同市下小舟渡の同署に招き、署員と交流する場を設けた。節目を前に当時の力添えに改めて感謝し、災害対応業務を担う使命感や震災復興への決意、警察官としての初心を新たにした。

 畠山彩音さん(花巻東高3年)、心花さん(花巻北高1年)姉妹、高橋一真さん(花北青雲高3年)、真優さん(花巻東高1年)のきょうだいは当時、湯口小学校の1、3年生。市内の温泉施設に宿泊して被災地を往復する岡山県や群馬県の応援部隊の車が通行する朝夕の時間帯に合わせ、「岩手県を助けてくれてありがとう」「がんばれ警察官さん」などの手作りプラカードを持って連日道路に立ち、敬礼したり手を振ったりして見送りを続けた。

 今回の交流は、震災後に採用された警察職員が増加していることから伝承教養として企画され、署員ら約30人が参加。会場には岡山県警から送られた感謝の手紙やメッセージ、4人の心温まる行動を伝える新聞記事などが並べられた。

 当時の思い出について心花さんは「大変な業務をしているのに、笑顔で応えてくれたのが印象に残っている」、一真さんは「震災の悲惨さは分かっておらず、車のスピーカーから『ありがとう』『行ってきます』と言われてうれしかった」、真優さんは「自分たちの前をゆっくり走ってくれたり、返事してくれたのを覚えている」と振り返った。

 彩音さんは「かっこいい警察官を見ることができるから始めたことだが、皆さんから『見送りで勇気づけられた』『頑張ろうと思った』と聞き、少しでも励ますことができて良かったと今では思う。復興の手伝いを続けている人を応援すること、被災者に寄り添うことなど自分にできることを見つけて行動したい」と作文を発表。4人ともこの時の経験などを踏まえ、「誰かの役に立つ仕事をしたい」「人の思いに寄り添う仕事に就きたい」と考えていることも語られた。

 引き続き、採用1、2年目の若手署員4人との座談会が開かれ、警察官を志したきっかけや社会に貢献する仕事について語り合った。地域課桜台交番勤務の今清斗巡査(20)は「地域の人の感謝の言葉や励ましの声掛けが、仕事をする力になることは多い。安心して暮らせる社会づくりに向けて頑張りたい」と話した。

 高橋明弘署長は「ちびっこ応援団のメッセージや敬礼は他県警から来た人たちにとって励みや活力となり、士気も上がったと思う。子供たちの純粋な思いに応えることに警察官の原点がある」と謝辞を述べた。

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