花巻

巨大氷柱 豊作期待 過去8番目 太さ6・10メートル 石鳥谷・たろし滝【花巻】

胴回りの太さ6.10メートルを計測したたろし滝

 氷柱の太さでコメの作柄を占う花巻市石鳥谷町大瀬川の「たろし滝」の測定会が11日、現地で開かれた。47回目となる今回は、胴回りが過去8番目となる6・10メートルを計測し、豊作を期待させる結果となった。

 森から葛丸川に注ぐ沢水が凍ってできる氷柱の太さを計測する冬の風物詩。大瀬川たろし滝測定保存会(板垣寛会長)が1975年から続けており、2000年から「建国記念の日」に開催している。

 今回は新型コロナウイルスの影響で内容を縮小したが約100人が来場。豊作祈願に続き、氷柱にメジャーを巻き付けて計測した。

 保存会によると、今冬は20年12月下旬に氷柱ができ、その後は崩落することなく順調に太くなったという。板垣会長は結果から「豊作」との託宣を示した上で、「平成の間は2年に1回崩落しており、これは温暖化の影響をたろし滝が敏感に捉えて警告している。令和になってこれから年代を重ねる中で、たろし滝が何を教えてくれるかに興味がある」と語った。

 恒例の豊作祈願川柳では、板垣会長の「わあすごいドラマ明るくなる兆し」、達増拓也知事の「豊作と疫病退散見ゆ氷柱」などが発表された。

 「たろし滝」は同町中心部から西方約10キロの山あいに位置する。「たろし」はつららを意味し、沢水が凍った高さ約13メートルの氷柱が滝のように見えることから「たろし滝」と呼ばれるようになったという。過去の計測で最も太かったのは1978年の8・0メートルで、その年の北上川下流の作況指数は「111」と記録的な豊作となった。

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