奥州・金ケ崎

小さくても達成感同じ オリジナル短編上演 奥州前沢劇場代替

第2回奥州前沢小劇場で上演された「虹をこえて」の一場面

 第2回奥州前沢小劇場は20日、奥州市の前沢ふれあいセンターで始まった。新型コロナウイルスの影響で延期となった第21回奥州前沢劇場の替わりに開催。オリジナルの短編を上演し、参加者同士とファンとのつながりや公演機会の維持に努めた。

 奥州前沢劇場実行委が主催。前沢劇場は地域振興や人づくりなどを掲げ、郷土が題材の舞台を上演してきた。2020年度は若手の発案で比較的短時間の作品を複数上演する「小劇場」もスタート。延期した前沢劇場に替わり、本来の公演時期に合わせて小劇場の新作を準備してきた。

 公演では感染防止対策が取られ、1公演当たりの観客を35人に制限。21日までの4公演全ての入場整理券の配布を終えた。

 上演したのは、宇宙飛行士となる夢に破れた青年が宇宙と関わりの深い故郷・奥州市で再起を目指す物語「おかえり、私のリトルグレイ」、地元前沢のために輔八坂を遺した大久保輔八と新撰組の永倉新八、同時代を生きた2人を描く歴史ロマン「末広がりの誓い 輔八と新八」、子役演目の「虹をこえて」。

 このうち「虹をこえて」は、迷子をカラスのカー助が導くお話。小中学生が元気に演じ、客席から大きな拍手を浴びた。

 出演した菅原紫凜さん(一関市立花泉中学校1年)は前沢劇場の経験もあり、「普段より時間が短く、お客さんとの距離も近くて緊張したが、新しい経験ができた。学校が忙しくならなければ次の前沢劇場にも参加したい」と達成感をにじませた。来場した菅原優ちゃん(前沢保育所あおぞら園年長)は、兄が出演しているといい「面白かった」と笑顔を見せていた。

 小劇場は9月に第3回公演を予定している。第21回前沢劇場は21年度に公演する方針。

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