愛らしいウシで元気に 色鮮やか干支人形制作 1人暮らし高齢者へ配布 女性3人グループ【花巻】
花巻市宮野目地区の女性3人グループが、同地区の1人暮らしの高齢者に贈ろうと、今年の干支(えと)の「丑(うし)」にちなんだ手作り人形を完成させた。色とりどりの牛がびっしりと並ぶ景色は壮観で、地域住民を魅了している。
作ったのは、高橋京子さん(74)、駿河光子さん(78)、駿河礼子さん(75)でつくる「宮野目サン・バッチャンズ」。もともと手先が器用な3人は手芸を趣味としており、10年以上前から、農閑期に集まって人形や置物、バッグなどを手作りするのを楽しんでいたという。
毎年3月には、75歳以上の1人暮らしのお年寄りを招いて食事を共にしたり、地域の子供たちと触れ合ったりするサロン「寿サロン」(市社会福祉協議会宮野目支部主催)の参加者に、お手製の干支の人形を渡していたが、新型コロナウイルスの影響で昨年、今年と中止に。「少しでも寂しさが紛れるように」と、各戸に配布することにした。
密を回避するため、おのおのの家庭で1人40個、3人で合計120個を制作。1月初めごろから作り出し、今月25日に全て出来上がった。布団生地や着物の端切れなどを手縫いして綿を詰め、目や角、鼻、尻尾、鈴などを取り付けた。同じデザインの物は一つもなく、かわいらしく仕上がっている。
人形は3月に入ってから民生委員が届けることにしており、高橋さんは「新型コロナで集う機会が減り、1人暮らしの方の顔がなかなか見えない。毎年人形を楽しみにしてくれる人もいるので、明るい気持ちになってもらえたらうれしい」と話していた。