北上・西和賀

林野火災想定し放水 市消防団春季訓練【北上】

春季災害防御訓練で放水を行う消防団員

 北上市消防団(菊池一人団長)による春季災害防御訓練は7日早朝、同市滑田の江釣子多目的研修センター周辺で行われた。地元団員をはじめとする関係者が、林野火災を想定した消火訓練やドローン(小型無人飛行機)を用いた上空からの偵察などに取り組んだ。

 新型コロナウイルスの影響で昨年は中止になった訓練。今年は春季全国火災予防運動(7日まで)に合わせ、出動車両や見学団員の規模縮小、地域住民の訓練を見合わせる対策を講じて実施した。

 北鬼柳、鳩岡崎、江釣子各地区を管轄する消防団のほか、北上地区消防組合と市消防防災課、市と災害協定を結んでいる花北モータースクールから計約110人が参加。午前6時30分、リンゴ畑で枯れ枝を焼却していた火が近くの林野に延焼拡大、飛び火で火災が発生したとの想定で行った。

 ポンプ車で現場に到着した団員たちは、機敏な動きでホースをつなぎ勢いよく放水開始。ドローンから送られる映像は地上のモニターに映し出され、放水体系などの状況を監視した。

 統監の髙橋敏彦市長は「先般、栃木県で大きな山林火災があり、なかなか消火できなかった。各地でこういった火災の発生が現実味を増している。きょう、明日にでも起こり得るという思いで対応していただきたい」とあいさつした。

 菊池団長は「訓練にはいくつか課題はあったが、おのおのが反省点を洗い出し、これからの活動に生かしてほしい。間もなく雪は消え、ごみ焼きシーズンとなる。火災の発生も多い時期となるので、気を緩めることなく防火活動をお願いしたい」と訓示した。

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