奥州・金ケ崎

3機関廃止し新病院 奥州市議会特別委 市が再編方針案示す

 奥州市議会の新市立病院建設調査特別委員会(髙橋政一委員長)は25日、市役所で開かれ、市当局から市立医療機関の再編方針案が示された。方針案では総合水沢病院、まごころ病院、前沢診療所を廃止し新病院を建設する考えを提示。委員からは地域医療を担う病院がなくなることによる住民不安拡大を危惧する意見が出されたが、市立で医療提供体制を維持するために選択せざるを得ないと理解を求めた。

 同日、冒頭に小沢昌記市長は「病院診療所改革プランを示すべくさまざまな調整に手間取り、示す時期が遅くなった。安心して命を任せられる医療機関をどうするかとして、三つの病院、診療所をいったん閉じ新しい病院に集約する。全てが安定的に継続できる状況にない。市民のアイデアに耳を傾け検討し対応する」と語り、策定中の改革プラン案の中から医療機関の再編方針案を示した。

 再編方針案では、医師数減少などで患者数減少に歯止めがかからない状況、多額の純損失が続き経営が厳しい状況にあるとし、「市立医療機関全体の再編を含めた抜本的な経営改善が急務」と背景を示した。

 その上で、地域医療の提供を持続できる体制を構築するため▽総合水沢病院、まごころ病院及び前沢診療所を統合した新病院を建設▽新病院は2025年度中の開院を目指す▽衣川診療所は新病院への統合を基本に病床を新病院へ集約▽へき地医療維持のため衣川診療所及び衣川歯科診療所の外来機能を維持―と施設再編の在り方を提示。

 「回復期機能のみならず急性期機能、感染症など幅広く対応」「医療と介護の橋渡しを担う」などをビジョンに描き、新病院建設によって医師招聘(しょうへい)に弾みがつくよう病院機能や職場環境など魅力的な病院づくりを進めるとした。

 提示を受け、委員は「住民理解は難しい」「地域に病院がなくなる」といった声のほか、県立病院との機能連携や医師確保対策などに関して不安を示した。市当局は「市全体の医療体制をどうするかを考えた。通院については公共交通との兼ね合いもあるが、通いやすい環境整備に努める」「市立医療機関が持続できるための選択」と説明した。

 同プランについては今後建設候補地や概要などを盛り込んだ案を作り、6月に議会に対して説明する方針。その後、市地域医療懇話会、住民説明会、パブリックコメントを経て、秋にも胆江圏域地域医療連携会議に諮る考えだ。

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