奥州・金ケ崎

豊穣の秋へ一丸 円筒分水工で放水式 胆沢土改区【奥州】

胆沢平野土地改良区の幹線の通水開始。「命水の大噴水」の噴き上げも始まった
五穀豊穣などを祈り玉串をささげる及川理事長

 胆沢地方2市町に本格的なコメ作りの始まりを告げる、胆沢平野土地改良区の放水式が21日、奥州市胆沢若柳の徳水園で行われた。役員と総代合わせて30人ほどが参列し、先人によって築かれた農業用幹線の無事と五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。

 今回で51回目を数えた式は、昨年に続いてコロナ禍で参列者を制限。神事では五穀豊穣、用排水の無事などを祈る祝詞が奏上され、同土改区の及川正和理事長らが玉串をささげた。

 神事の後、あいさつに立った及川理事長は「組合員は農は国の基であるとの矜持と意欲を持って取り組んでいる。無事に豊穣の秋を迎えられるよう、役職員一丸となってきめ細かな対応に努める」と語った。

 同土改区は奥州、金ケ崎両市町のうち、受益面積9206ヘクタールを潤す幹線を管理。2021年の通水期間は同日~9月10日。水をめぐって苦労した先人の功績をたたえる徳水園には国内最大級の円筒分水工があり、胆沢ダムから導かれた水が胆沢平野を潤す寿安堰、茂井羅堰へと配分される。

 21日からは、円筒分水工に設置された「命水の大噴水」も開始。訪れた人たちが円筒分水工の直径と同じ24メートルに吹き上がる噴水を眺めていた。噴水は11月3日まで午前10時~午後4時の毎正時に15分間噴き上がる。

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