花巻

PCR検査費助成 花巻市 来月から 転入、新規施設入所者ら

 新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受けて、花巻市は高齢者施設の新規入所者や市外から転入する児童生徒などの自費によるPCR検査に対し、5月から新たな助成制度を創設する。助成額上限以内の医療機関で受ければ実質無料になる。市は施設内での感染拡大を未然に防ぎたいとしている。

 PCR検査は症状があり、医師が必要と判断した人や感染者と濃厚接触した人などが受ける検査は行政検査と呼ばれ、費用はかからない。これらに該当せず、感染していないかを確かめる自費検査の場合は、医療機関により異なるものの、2万5000円程度の費用が必要になるという。

 対象は、高齢者施設と障害者施設、生活保護者の救護施設に新たに入所する人とこれらの施設で新たに就業する人、さらに公立や民間の保育園など教育・子供施設に新たに就業する人、市外から転校する小中学生とその同居家族。

 重症化リスクの高い高齢者施設などを新たに利用する際、万が一感染していることで施設内で感染拡大しないよう、症状がなくても施設などが検査が必要と認めた場合に検査費用を助成する。

 助成の上限額は2万5000円に設定し、市内医療機関で検査を受けることを前提にしており、市医師会との間で調整中。市外で受ける場合は、領収書を提出して申請するなどの手続きを検討している。

 市は予算として20日に市議会に提案、可決された2021年度一般会計補予算に1075万円(430人分)を計上した。

 市健康福祉部の髙橋靖部長は「市内では感染拡大している状況にないが、国内をみると感染状況が収まっているとは言いがたい。感染源が特定できないケースも出てきており、そうした中で万が一だが、感染者が入所してしまうと施設でクラスターが発生してしまう可能性がある。それを未然に防ぎたい」と話している。

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