一関・平泉

往時の姿 再び 平泉・無量光院跡園池に水張り

園池に水が張られ、往時の姿で公開されている無量光院跡=28日午前10時ごろ

 世界遺産「平泉の文化遺産」の構成資産で、国特別史跡に指定されている平泉町の無量光院跡は、園池に水が張られ、訪れる町民や観光客らが浄土を連想させる往時の華やかな伽藍(がらん)に思いをはせている。

 庭園の価値を分かりやすく伝えるため、世界遺産登録翌年の2012年度から実施。世界遺産登録10年を迎える今年度は、21日に照井堰(ぜき)用水から園池に水を引く湛水作業が始まり、今週からは水をたたえた往時の姿を再現している。

 無量光院跡は、奥州藤原氏3代秀衡が京都・宇治の平等院鳳凰(ほうおう)堂を模して建立した寺院跡で、発掘調査により東西約140メートルの広大な池の中に本堂が建つ中島と東島、北小島を配した浄土庭園があったことを確認。11年には、中尊寺や毛越寺などと並ぶ構成資産として国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録された。現地では発掘調査に基づく復元整備作業が進められている。

 例年は大型連休に合わせて水を引いているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で観光客の往来も少なめ。大型連休は29日からスタートするが、盛岡地方気象台によると、大型連休前半の県内の天気は曇りや雨になる見込み。

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