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重文ギャラリー開館 農業遺産21施設 映像と音声で紹介 小岩井農場【岩手】

幅6メートルの大型スクリーンには美しい小岩井農場の風景などが投影される
大きな壁に手を近づけると音声とともに近代化農業遺産として現存する施設のイラストが光で浮かび上がる

 雫石町の小岩井農場に、農場内の貴重な農業施設について学ぶことができる「小岩井農場重要文化財ギャラリー」がオープンした。近代化農業遺産として現存する施設やその歴史を最新のデジタル技術を駆使して映像と音声で紹介し、農場の文化財や近代農業の歩みを伝えている。

 国内外から訪れる観光客に対し、明治末期から昭和初期にかけて農場内に建てられ、国の重要文化財に指定された21の農業遺産の歴史的背景や建造物の機能などを分かりやすく紹介しようと、小岩井農場財団が農場内の施設を借り受けて開館した。

 ギャラリーには、壁一面に年表が表示されているほか、幅6メートルの大型スクリーンが農場の美しい風景や文化財を映像で紹介。スマートフォンで専用の音声ガイドアプリをダウンロードし、展示のQRコードにかざすとより詳細な情報を入手でき、施設の役割や農業の変遷に一層理解を深めることができる。

 最新の映像技術では、壁に手を近づけると施設のイラストが光で浮かび上がる面白さもある。音声ガイドアプリは日本語のほか、英語や中国語にも対応している。

 小岩井農場は1891(明治24)年に創業し、130周年を迎えた。近代化農業遺産としての施設が多数現存し、2017年には牛舎やサイロなど歴史的建造物21棟が国の重要文化財に指定された。これら施設の多くは現在も使用されているが、一部を除きほとんどは内部の見学が難しいことからギャラリーを整備し、文化財の魅力を発信することにしたという。

 同財団の加藤浩子さんは「重文指定を受けた施設の多くが使われている生きた遺産。先端技術を使い内部まで案内しているので、文化財に関心や理解を深めるきっかけにほしい」と話し、辰巳俊之代表理事は「タッチすることで重要文化財がどのような使われ方をしていたのかが見て分かるように工夫してあるので、子供たちにも楽しんでもらえるのではないか」と期待している。

 開館時間は午前10時~午後4時(土日・祝日は5時まで)。入館は無料だが、農場まきば園の入園料が必要。問い合わせは、まきば園=019(692)4321=へ。

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