花巻

伝統の和傘で浮世絵と競演 市博物館、撮影コーナー【花巻】

特別展に合わせて設置した、花巻傘を差して記念撮影できるコーナー

 花巻市高松の花巻市博物館(髙橋信雄館長)は、6月6日まで開催中の特別展「光(ひかる)ミュージアム所蔵 美を競う 肉筆浮世絵の世界」に合わせ、地元の伝統工芸品の和傘「花巻傘」を差して記念撮影できるコーナーを設けている。

 同展では、江戸時代中期ごろから明治時代までに活躍した人気絵師が直筆で描いた一点物の浮世絵111点を公開。展示作品の美人画の中に、和傘を差す女性も描かれていることから、花巻傘で記念撮影を楽しんでもらおうと企画した。

 花巻傘は江戸時代後期ごろから生産されたもので、分業ではなく、一人の職人の手によって仕上げられるのが特徴。

 同館によると、明治時代後期には花巻地方で生産量十数万本と、県内の和傘生産量の7~8割を占めていた。昭和30年代前半には、約30万本生産されていたという。洋傘の普及で、30年代後半以降は生産量が減ったものの、現在も滝田工芸(同市高松)が伝統を守っている。

 撮影コーナーでは、滝田工芸で製作された傘を2本用意。新型コロナウイルス感染防止対策のため、展示にちなんだ顔出しパネルは使用できないが、背景として飾っている。

 同館の岡本雅子主査は、「少しでも花巻傘に興味を持ってもらえれば。旅の思い出にいかが」とアピールしている。

 開館時間は午前8時30分~午後4時30分。問い合わせは同館=0198(32)1030=へ。

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