北上・西和賀

たくさん借りよう 読書おもいで帳活用 黒沢尻北小【北上】

通帳型で記録される「読書おもいで帳」を掲げる黒沢尻北小児童

 北上市立黒沢尻北小学校(船田浩校長、児童754人)は2021年度、本の通帳「読書おもいで帳」を導入した。20年度卒業生の卒業記念品として贈られ、児童たちは借りた本の記録として記帳。読書意欲の喚起にもつながっているようだ。

 おもいで帳と記帳機は新興製作所(花巻市大畑)が製造。おもいで帳には学校図書室から借りた本の書名、著者名、出版社名、記帳日が印字される仕組み。

 同校では午前の中休み、昼休みに児童が図書室に入り、受け付けを済ませて本を借用。児童は学年ごとに決まった曜日に記帳機で印字している。

 31日も多くの児童が図書室を訪れた。葛巻利都君(6年)は「いつ、どんな本を読んだか記録になって分かるので、本を借りたくなる。これからもたくさん借りたい」と笑顔で語り、赤平悠真君(5年)も「銀行の通帳みたいで格好いい。過去に何を読んだか思い出すことができて便利」と実感していた。

 支えるのは図書委員の児童。受け付けのカウンターでバーコードを読み取り手続きし、記帳機がきちんと作動しているか見守る。図書委員の小舘元君(5年)は「みんなで本を借りたい雰囲気になっている。特に昼休みは忙しいけど、みんなが協力してくれる」と充実感を見せている。

 図書委員会担当の佐々木佳菜恵教諭は「例年に比べ図書室に来る児童が増えていると感じる。記帳を楽しみにし、たくさん借りようという意識付けにもなっているのでは。友達同士で何を借りたか、お勧めの本について話もしているようだ」と成果を語っている。

 新興製作所によると、読書おもいで帳は県内では17年の花巻市立図書館を皮切りに同市、北上市、奥州市、西和賀町、陸前高田市などの公共図書館、小学校、学童クラブに合わせて15台導入されている。採り入れた小学校や図書館では本の貸し出し数増、来館する児童増などの効果が出ているという。

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