北上・西和賀

面白科学 調理で体感 児童がゼリー、バター作り 市教委 実験教室【北上】

「おもしろ実験教室」でゼリーを作る児童たち
生クリームが入った容器を懸命に振る児童たち

 北上市教委主催の「『科学』がきたカミング おもしろ実験教室」は5日、同市新穀町の市保健・子育て支援複合施設「hoKko(ほっこ)」1階の「もぐもぐキッチン」で開かれ、市内の小学生が調理を楽しみながら科学の不思議さを体験した。

 実験教室は、子供たちに科学的な視点で物事を捉える力を育んでもらおうと2019年度に始まった。4回目の今回は午前の部と午後の部で、市内の小学4~6年生それぞれ20人が参加。お茶の水女子大サイエンス&エデュケーションセンターの露久保美夏さんがリモートで講師を務めた。

 今回は「勝手に2段にわかれるゼリー」「クリームがバターに変身」の二つの実験に取り組んだ。ゼリー作りでは、材料を必要な分だけ計量し、鍋でジュースと砂糖をかき混ぜて沸騰直前で火を止め、ゼラチンと牛乳、生クリームを混ぜて冷蔵庫に入れるまでを3~4人のグループごとに協力し合って進めた。

 バター作りでは、容器に生クリームを入れて液体の音がしなくなるまで強く振り続け、少しずつ固形物ができる様子を観察した。

 同じグループの日下郁士君(南小6年)と神小路洸君(同)、及川雅樹君(同4年)は競うように容器を振ってバター作りを楽しんだ。日下君は「理科の実験が好きで参加した。ゼリーはすぐできたので面白かった」と満足そうに話した。

 調理終了後に露久保さんが「ジュースの中にある酸が、牛乳のタンパク質を固めて上に集まるので2層になる。バターは生クリームを振ると乳脂肪がぶつかり合って大きくなり、塊ができる」と種明かしをすると、子供たちは目を輝かせながら聞き入った。

 ゼリーを試食した子供たちは「きれいに2段になっている」「おいしい」「また作ってみたい」と口々に話し、満面の笑みを浮かべた。露久保さんは「グループで協力し合って実験は大成功。これからもいろいろなことを試し、面白さを発見して」と子供たちにメッセージを送っていた。

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