花巻

ブドウ栽培負担軽減 農家にパワースーツ 貸し出し効果検証 農林振興セ【花巻】

ぶどう現地勉強会でパワーアシストスーツを体験する参加者

 県花巻農林振興センターは、花巻市内のブドウ農家を対象にパワーアシストスーツを貸し出し、ブドウ栽培作業の軽労化への効果を検証する取り組みを始めた。パワーアシストスーツを利用することのメリットなどを体感してもらい、ICT(情報通信技術)やロボット技術などの最先端技術を取り入れた「スマート農業」の普及拡大を目指す。

 パワーアシストスーツは体に装着することで身体動作を支援し、作業負担を軽減する。今回はダイヤ工業の「bonbone MOTT」、クボタの「ラクベスト」、ダイドーの「TASK AR3・0」の3種類を実証器機として活用。任意の高さで腕を固定することができ、収穫や摘果など腕を上げ続ける作業の負担を軽減する。

 7日に同市東十二丁目の山口伸一さん(70)方の圃場(ほじょう)で開かれたJAいわて花巻主催のぶどう現地勉強会内において、ブドウ農家や関係者ら参加者約20人に取り組みについて説明。参加者に実証器機を体感してもらい、電動タイプのラクベストと無電源タイプのTASK AR3・0との違いやパワーアシストスーツの能力を肌で感じた。

 パワーアシストスーツは市内の3農家が3種類を交換しながら今月から1カ月ほど利用する。

 利用後に農家からアンケートを取り、結果は同JAの部会や実証器機を製造する企業にフィードバックする考えだ。

 パワーアシストスーツを利用する農家の一人で、同市高木の佐藤ぶどう園の佐藤秀明さん(66)は「無電源タイプが思った以上に使いやすかった。新しい技術を取り入れるのは農家にとっても必要なこと」と話していた。

 同センター農業振興課の齋藤理恵主任主査(50)は「園芸分野などの技術はまだ少ないが、今回の取り組みで先進技術を取り入れる農家が増えてもらえればうれしい」と期待している。

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