花巻

職業人の喜び、苦労は 産業学習で理解 大迫高生【花巻】

髙橋さん(左)にインタビューする大迫高校の2年生

 花巻市大迫町の県立大迫高校(三田正巳校長、生徒71人)は23日、大迫の産業を学ぶ授業を同校と町内で行った。1~2年生計42人が町の良さに理解を深めるとともに、将来の目標づくりに生かした。

 県教委の「高校の魅力化促進事業」の一環。大迫の伝統文化や産業に触れることで、地域の魅力を発信する力を身に付けてもらうのが目的。総合的な探求の時間で、1年生17人は校内で市役所大迫総合支所職員から講話を聞き、2年生25人は事前に決めた町内の訪問先で、職業人にインタビューを行った。

 インタビュー活動には、早池峰と賢治の展示館や市総合文化財センター、酒屋「かげつ商店」など7カ所が協力。

 このうち、和菓子や洋菓子などを製造・販売する同町大迫の「髙鉱菓子舗」(髙橋秀彰代表)の工場には、5人が足を運び、豊澤和希さん(16)が、同店専務・製造責任者の髙橋秀司さん(43)に、大迫の良い点、仕事の課題や解決への取り組み、やりがいなどについて質問した。

 県立黒沢尻工業高校を卒業後、東京でさまざまな飲食業を経験した後にUターンしたという髙橋さんは、大迫の魅力について「自然豊かでおおらかな人が多い」、仕事上での課題や解決方法について「町から人が減っており、売り上げにも影響する。インターネットを使って商品を全国に発信できるように仕組みを整えている」などと回答。その上で「いろいろなことに興味を持ち、まずはやってみる。自分に合っていると思ったらある程度突き詰めてみると良いと思う」とアドバイスした。

 インタビュアーの豊澤さんは「みんな苦労して働いているのだな、と分かった。社会に出た時に、課題にぶつかっても立ち向かう気持ちでいたい」、佐藤湧芽さん(16)は「地元で働く人の喜びや大変さを知ることができた。将来に生かしたい」と話していた。

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