一関・平泉

気分はまるで平安時代 平泉のかをり創造プロジェクト お香、2種類の商品に 29日町内イベントで販売【平泉】

平泉のかをり創造プロジェクトが29日から販売する「文香」(左)と「名刺香」(右)。商品化を喜ぶ南洞さん(中央)らメンバー

 平泉の香りを再現する活動を展開している「平泉のかをり創造プロジェクト」は、奥州藤原氏時代の香りを楽しめるお香(香り袋)を商品化した。家具やスマートフォンケース、名刺入れなどに用いる2種類の商品で、平安時代の文献を参考に和の香料などを調合して作り上げた。「平泉の文化遺産」世界遺産登録10年を迎える29日に町内のイベント会場で販売する。

 平泉のかをり創造プロジェクトは、南洞法玲さん(毛越寺総務部次長)を代表に、町内外の平泉ファンが集まって2019年設立した任意団体として活動開始。収益事業開始に伴い20年9月に南洞さんの個人事業に移行し、商品開発を進めてきた。現在7人が携わっている。

 商品は「文香(ふみこう)」と「名刺香」の2種類で、各500個を製造。文香は、平安時代の装束に使われた色鮮やかな文様を印刷した紙に香り袋を包んだもので、机などの引き出しや財布、スマホケースなどに使用する。名刺香は、文香よりも若干大きな香り袋を紺色ベースの紙に包んで折ったもので、名刺ケースやかばんなどに入れて香りを楽しむ。

 24日に町役場で開いた発表会で南洞さんがプレゼンテーションを行った。商品開発に当たり、平泉に当時の香りに関する文献や資料が残されていないことから、奥州藤原氏につながる藤原北家に伝わる香りの処方箋「黒方(くろぼう)」を参考にした。香料の「沈香(じんこう)」をメインに、「丁子(ちょうじ)」「白檀(びゃくだん)」「貝香(かいこう)」など6種類を調合。うち入手が難しい麝香(じゃこう)など2種類は、鬱金(うこん)と久慈琥珀(こはく)を代用した。

 商品は甘い香りがしながらも、丁子(英語名クローブ)のスパイシーな香りもほのかにミックスされ、南洞さんは「爽やかな香りになった。かいでもらい、平泉を感じてほしい」とアピールする。

 同プロジェクトは昨年までの活動で、5種類の試作品から平泉にふさわしい香り選定する作業を行い、町の補助金を活用するなどして今年の世界遺産登録10周年での販売に間に合わせるため、盛岡市の線香や仏具などを扱う専門業者、同町と一関市の印刷業者の協力を得て、商品化にたどり着いた。

 南洞さんは「頭に描いた香りを実現するのは難しかったが、調合を少し変えるなどして商品化できた。まずは29日に販売するので、これを足掛かりに安定的な販売、次の商品開発などを考えたい」と語る。

 税込み価格は、文香が1100円、名刺香は1330円。お披露目と販売は、29日午前11時からJR平泉駅前広場で初めて開かれる「平泉駅前マルシェ」(実行委主催)で行う。

 同プロジェクトの活動や商品はホームページで紹介している。

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