安全意識啓発込め 口内小でコンサート 県警音楽隊【北上】
県警音楽隊の「安心・安全ふれあいコンサート」は6月29日、北上市口内町の口内小学校(吉田由美校長、児童33人)で開かれた。会場の体育館には全校児童のほか、地域住民約40人が訪れ、同音楽隊の演奏やパフォーマンスを通して安全意識を高めた。
児童の交通事故防止と犯罪被害防止を目的に、口内町自治協議会(昆野克会長)と同校が主催。北上署口内駐在所に4月に着任した菊地洋所長が同隊に所属していた縁で実現した。
コンサートは隊員25人のほか、菊地所長もクラリネット奏者として特別参加。カラーガード隊の演技を交えた「スターウォーズ行進曲」、楽器紹介のための「聖者の行進」、特別編成された7人組のダンスユニットが踊る「Dynamite」など8曲を披露した。

曲間には寸劇を通して不審者から身を守るための合言葉「いかのおすし」や、クイズで正しい道路の渡り方などを分かりやすく指導。また、腹話術コーナーでは菊地所長扮(ふん)する「ヒロくん」が登場した。ふざけた応答に「奥さんにバラすよ」と叱られると、素の声に戻り「それだけは勘弁して」と退散。会場は爆笑の渦に包まれた。
アンコールでは同校の校歌が演奏され、児童代表が「一人ひとりが自信を持って生き生きと演奏をしていたのが格好良かったです。素晴らしい演奏をありがとうございます」とお礼の言葉を述べた。
吉田校長は「地域の皆さんと触れ合う機会が少なくなっていたが、自治協議会と音楽隊の皆さんの協力で演奏会が実現し、感謝している」と語った。昆野会長は「子供たちも地域の皆さんも大喜び。大変素晴らしいコンサートだった」と興奮気味に話した。
菊地所長は「音楽隊としても訪問演奏は久しぶり。私もこのような場面をつくることができて良かった」と充実した表情を見せていた。