食の豊かさ実感 農家訪れ野菜収穫体験 魅力発見隊
北上青年会議所(JC、本間大樹理事長)の青少年育成事業「きたかみ魅力発見隊!」は10日に行われ、小学生が地元農家を訪れて野菜の収穫体験をしたほか、バーベキュー会食を楽しんで北上の「食」の豊かさを実感した。
子供たちに地域の魅力を伝え、地域への愛着を深めてもらおうという事業「きたかみの歴史からミライへ」の第2弾となるもので、北上市内の小学4~6年生12人が参加した。
児童は4班に分かれて、市内の野菜農家を訪問。栽培する上での作業手順や苦労する点、収穫の仕方などの説明を受け、ナスやピーマン、タマネギなどを実際に収穫した。
年間を通して数十種類以上の野菜を栽培している高橋賢さん(同市相去町)方では、とろけるような食感が特徴の白ナスを収穫。「大きいのを選んでハサミで切って。ヘタの部分にトゲがあるから気を付けて」などと指導を受けながら丁寧に切り取った。帰り際には取れたてのズッキーニもプレゼントされ、子供たちは大喜びしていた。
同市和賀町の髙橋彬光さん方では、ハウス内で栽培しているピーマンを収穫した。髙橋さんは「実は、小学生の頃はピーマンが大嫌いだった。でも今は甘くて食べやすくなっているので、どんどん食べて」と子供たちにPR。「何もしないと1株から2800個も実を付けるが、病気になったり小さかったりする。大変だけど小まめな剪定(せんてい)作業がとっても大事」とも。中には「甘くておいしい」と、その場でピーマンにかぶりつく子供もいて髙橋さんを喜ばせた。
参加者は同市和賀町山口にあるふるさと体験館「北上」隣の公民館に集まり、収穫したばかりの野菜と、「しらゆりポーク」「きたかみ牛」など地元産肉を使ったバーベキューを楽しんだ。藤田晟光君(5年)は「農家の人にいろんなことを教えてもらったし、野菜をいっぱいもらうことができて楽しかった。野菜もお肉もおいしい」と、何度もおかわりをしていた。
本間理事長は「北上の歴史、特に食について学ぶ一日。実際に足を運ぶことで、農家の人の苦労や農作物に対する思いなどを肌で感じてもらえたのでは」と語っていた。