一関・平泉

多彩な催しで節目祝う 若神子亭10周年記念し音楽祭【一関】

鶏舞を演じる本寺地区神楽のメンバー
馬車を引く馬に餌を与えて触れ合う子供

 一関市厳美町の骨寺村荘園交流館(若神子亭)創業10周年と世界遺産「平泉」登録10周年を記念するイベント「骨寺村音楽祭」(市教委骨寺荘園室主催)は11日、同館で開かれた。雨にもかかわらず多くの人が訪れ、イベントを楽しみながら節目を祝った。

 骨寺村ガイダンス運営協議会と本寺地区地域づくり推進協議会との共催。地元の厳美中学校全校生徒とその親で構成し地域を盛り上げるボランティア団体「ふるさと隊」のメンバーが受付係、駐車場誘導係を担当して当日の運営を支えた。

 県立一関二高太鼓道場部の勇壮な演奏で幕を開け、市内で活動する音楽デュオやジャズオーケストラの演奏が続き、地元有志による本寺地区神楽がフィナーレを飾った。会場内で開かれたマルシェでは、きねつき餅の振る舞いや産直野菜の100円均一販売、市内の作家や小売店、キッチンカーの出店販売、体験ワークショップが繰り広げられ、会場は世代を問わずさまざまな人でにぎわっていた。

 ポニー馬車での荘園周遊体験をした奥州市水沢の佐藤ちひろさん(29)は「曲がりくねった水路などの景色がきれいだった。秋にも訪れたい」と話し、娘の有希ちゃん(4)は「馬がかわいかった。馬車に乗って楽しかった」と笑顔を見せた。

 同館は、国史跡・重要文化的景観に指定されている骨寺村荘園遺跡のガイダンス施設として2011年にオープン。産直施設を併設し、地元住民とともに景観保全や地域活性化に取り組んできた。同推進協議会は17年度に国土交通大臣表彰手づくり郷土(ふるさと)賞、18年度に第57回農林水産祭むらづくり部門で天皇杯を受賞し、その取り組みが対外的にも高く評価されている。

 市教委骨寺荘園室の岩渕悟骨寺荘園係長は「施設建設後、地元の人たちと積み重ねた10年だった。天皇杯、郷土賞の受賞も地元の皆さんの力があってこそ。少子高齢化という課題もあるが、市としてもサポートし、一緒に取り組んでいきたい」と語った。

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