奥州・金ケ崎

伝統工芸五輪盛り上げ 水沢江刺駅に展示 公式ライセンス商品・南部鉄器【奥州】

東京五輪開幕を前に展示が始まった大会公式ライセンス商品の南部鉄器

 23日に行われる東京五輪の開会式を前に、奥州市の水沢鋳物工業協同組合(及川貢基理事長)は15日、市内のJR水沢江刺駅構内にある南岩手交流プラザで同五輪公式ライセンス商品となっている南部鉄器の展示を始めた。東京と地方、伝統工芸の力で五輪・パラリンピック両大会を盛り上げ、商品を思い出の一つにしてもらおうとアピールを続けている。パラリンピックが閉幕する9月5日まで陳列する。

 「伝統工芸品コレクション」は東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会による公式ライセンス商品で、各地の伝統工芸品を通じて大会の魅力を発信するシリーズ。南部鉄器はその第1弾として2019年3月から急須などを皮切りにラインナップに加わった。

 展示されているのは急須と風鈴、鉄瓶、瓶敷きの4種計21点。同組合所属の市内5社が製造に当たり、大会のエンブレムや五輪の5色をデザインに取り入れ、職人の技術を盛り込んで製品化した。同駅前の奥州南部鉄器販売店をはじめとする各取り扱い店舗などで年末まで販売されている。

 当初20年の開催予定だった両大会は新型コロナウイルスの世界的流行で今年に延期となり、伝統工芸品の荷動きにも悪影響が続いているという。同組合の菊池真吾副理事長は「時機を捉えて各社が良い商品を作ってくれた。自信を持って作った物を海外の人はもちろん、地元の人たちにも手に取ってもらいたい。復興五輪も掲げている大会なので、東日本大震災の被災地を思うきっかけにもしてほしい」と願いを込めた。

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