奥州・金ケ崎

トヨタ 新型「アクア」発売 岩手工場(金ケ崎)で生産

新型アクア発売。レプリカキーを手にする元持会長(左)、美根さん(中央)、永坂工場長

 トヨタは19日、ハイブリッド専用コンパクトカー「アクア」の新型車を発売した。2011年に誕生した初代以来の全面改良で、電池の高出力化による燃費の大幅な向上と上質な走り、災害時に役立つ給電機能搭載が特長。同日、金ケ崎町西根のトヨタ自動車東日本岩手工場で県内合同記者発表会を催した県トヨタ八社会の元持雅行会長は「望まれていた四輪駆動『E―Four』が搭載されるなど新しい魅力満載。初代同様愛される車になってもらいたい」と期待している。

 アクアは、東日本大震災の発生した年に「メイドイン岩手」のコンパクトカーとして岩手工場で誕生。「ハイブリッドを身近に」「次の10年を見据えた」をキーワードに、高い実用性と低燃費・静粛性を求めやすい価格で実現。この10年で187万台を販売した。

 全面改良されたアクアは、トヨタが進めるカーボンニュートラル実現への貢献を目指し、「実用的な環境者を持続可能な形でご提供する」を使命に開発。豊田自動織機との共同開発による「バイポーラ型ニッケル水素電池」を駆動用車載電池として世界初採用。従来のアクアに比べバッテリー出力が約2倍となり、アクセル操作への応答性が向上。街中の多くのシーンでエンジンを使わず電気だけで走行できる。

 また「快感ペダル」をトヨタ初採用。「POWER+モード」ではアクセルペダルを緩めるだけで減速度を増大させ、滑らかに減速できる。踏み替えによるドライバー負担を軽減。さらにアクアとしては初めてE―Fourを採用し、雪道での安心を増した。

 このほかにも、最新の予防安全機能、シフトチェンジを含む駐車時の全操作支援、アクセサリーコンセントと非常時給電モードの標準装備化など、クラスを超えた装備を充実させた。

 デザインはモノフォルムシルエットのキャビン、左右に張り出したリヤフェンダーの組み合わせで、「アクアらしいスマートでエモーショナルかつ動感のあるエクステリア」(同社)に仕上がっている。

 同日の発表会には、同会とトヨタ自動車、トヨタ自動車東日本の関係者、髙橋由一金ケ崎町長が出席。この中で元持会長は「世界のベストセラーカーであり、復興の象徴のアクアが全面改良され、新しい魅力を加えた。ユーザーも楽しみに待っていたと思う。カーライフを豊かにしてもらいたい」と話した。

 トヨタ自動車国内営業部東北営業部地域駐在員の美根隆男さんは「幅広い層から支持され、東北をどんどん元気にしてくれる車だと思う」、永坂雅彦工場長は「復興の星と称された初代に続き2代目も岩手工場で生産する。プロの誇りと責任を持ち真心を込めて送り出したい」と意欲を語った。

 開発担当者からの新型車の説明に続いて、レプリカキーが永坂工場長から美根さん、元持会長へと手渡され、販売開始を祝った。

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