県内外

聖火フェスあす開幕 県内16日まで 各市町村で独自の採火【岩手】

 東京2020パラリンピック聖火リレーに伴い、各都道府県で行われる「聖火フェスティバル」が、12日に開幕する。本県でも各市町村で趣向を凝らした採火イベントを予定。起こした聖火は最終日の16日に盛岡市内で一つに集約し、東京都に送り出す。県実行委によると、各市町村のイベントは新型コロナウイルスの感染状況によっては変更・中止の可能性がある。

 聖火フェスでは、全国各地で採火式や東京に向けた出立式を実施する。本県は採火がメインで、東日本大震災被災地の陸前高田市では12日、常設のガス灯モニュメント「3・11希望の灯(あか)り」を活用。八幡平市では15日、岩手山麓から産出した硫黄を含むかがり火を使うなど、地域独自の方法で行われる。

 県南関係では、奥州市が12日に歴史公園えさし藤原の郷で実施。市内の福祉施設通所者らが平安衣装をまとい、マイギリ式で採火する。一関市は、13日に大東町で実施し、あんどんから採火する。花巻市は、12日に市総合体育館屋外広場で複数の凹面鏡で太陽光から種火をおこし、火を付ける予定だ。

 16日午後6時からは、盛岡市のイオンモール盛岡駐車場で集火・出立式が行われ、各市町村で採火した火を集約。動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」でライブ配信する。県オリンピック・パラリンピック推進室の松崎雄一事業運営課長は「聖火フェスは送り盆に合わせて行われる。震災犠牲者への鎮魂の思いも込め、岩手から東京へと聖火が届けられるところを見てもらえれば」と話している。

集火式に一関の佐々木さん
聖火リレー本県から2人

 東京五輪・パラリンピック聖火事業等県実行委員会は、東京都で今月行われるパラリンピック聖火リレーの「開催都市集火式」の本県代表者としてシッティングバレー元日本代表の佐々木政弘さん(一関市)、開催都市内の聖火ランナーとしてパラ水泳選手村田奈々さん(釜石市)が参加すると発表した。

 開催都市集火式は20日に行われ、大会発祥の地である英国ストーク・マンデビルと47都道府県で採火した火を一つに統合する。本県からは2000年シドニー大会に出場した佐々木さんが代表で参加。「新型コロナの影響はもちろんあるが、スポーツの力はすごいと思うので楽しみたい」とのコメントを出した。

 開催都市内聖火リレーは21~24日に都内で実施。本県からは第37回日本パラ水泳選手権大会S21クラス女子50メートル自由形優勝などに輝いた村田さんが、ランナーとして参加する。現段階でコースなどの詳細は公表されていない。ランナー決定を受け、村田さんは「東日本大震災の支援への感謝の気持ちを込めて走りたい」とコメントした。

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