中尊寺ハス淡く優雅に 衣川で見頃【奥州】
奥州市衣川の室の樹遺跡近くに今春植えられた「中尊寺ハス」が咲いている。奥州藤原氏の時代から平泉とゆかりの深い衣川に根を張って迎えた最初の夏、早速期待に応えて淡い色の花びらを見せた。
中尊寺ハスは、奥州藤原氏4代泰衡の首おけに入っていた当時の種子からよみがえらせたもの。衣川ユネスコ協会(佐々木秀康会長)は中尊寺から株を譲り受け、3月に同市衣川室の木地内に定植した。
花が咲いたのは水田の一角で、長者ケ原廃寺跡にも近く奥州藤原氏の庭園跡などと伝わる同遺跡のそば。当初6株を植え、その後さらに6株を追加。同協会で追肥や防除などの管理を続け、一部が枯れたものの7月22日には最初の1輪が開いた。ピーク時には5輪が同時に咲き、住民らを喜ばせた。
花はお盆ごろまで見られる見込み。