北上・西和賀

疫病退散、安寧願う 煤孫ひな子剣舞奉納公演 終戦の日、平和へ祈りも 慶昌寺【北上】

疫病退散などを願い奉納公演する煤孫ひな子剣舞の子供たち
▲平和を願い慶昌寺の鐘を突くメンバー

 北上市和賀町の県指定無形民俗文化財・煤孫ひな子剣舞は15日、地元の慶昌寺で奉納公演を行い、子供たちが新型コロナウイルスの早期収束などを願った。

 例年同寺で盆の精霊供養として踊っているが、2020年は新型コロナの影響で中止。21年も県独自の緊急事態宣言発令のさなかだが、疫病退散と地域の安寧を願い、子供たちの伝統芸能継承のため感染対策に万全を期して実施した。

 今年も新型コロナの影響で夏休みの練習が1回しかできなかったため小学1、2年生は見送り、3年生以上と中学生の合わせて21人が出演した。装束を身に着け、坊主、入羽、四十九拍子など6演目を披露。華麗な踊りと太鼓の曲打ちを見せていた。

 コロナ禍もあり、公演は昨年9月以来。北上・みちのく芸能まつりも開催が見送られ、同剣舞にとっては久々の発表となった。亀田花凛さん(いわさき小6年)は「楽しみにしていた。例年より練習できなかったけど、しっかり踊れた」と充実した表情。武田羚さん(同)は「ここで踊れてよかった。次もきれいに踊りたい」と笑顔を見せ、小林紗葵さん(同)も「みんなでしっかり踊れた。次の公演は今よりもっと上達し、みんなで踊りたい」と目を輝かせていた。

 同剣舞保存会の武田正雄会長は「子供たちは上手に踊ってくれた。次の公演がいつかになるかは分からないが、伝承活動を続けていきたい」と話した。

 同日は終戦記念日で、子供たちは髙田聖宜住職の導きで同寺の鐘を突き、平和への祈りを込めた。

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