奥州・金ケ崎

舟形灯籠 遺族見守り みちのく盂蘭盆まつり【奥州】

江刺の送り盆の流灯会。人首川の水面を照らしながらゆらゆらと進む灯籠

 えさし夏まつり「みちのく盂蘭盆(うらぼん)まつり」(実行委主催)は16日、奥州市江刺の人首川河畔で流灯会が開かれた。僧侶の読経と御詠歌が響く中で、舟形の灯籠が川面をゆらゆらと進み、川沿いでは遺族が手を合わせた。

 同まつりは2020年にコロナ禍で中止となり、今年は流灯会のみの実施とした。新迎盆諸精霊施食会法要の会場を近くの寺院から人首川に架かる大橋に変更し、遺族のみ参列としてアプリなどによって参列者把握などの対策を取った。

 2年ぶりの流灯会には、昨年と今年に新盆を迎えた70組が参列。江刺仏教会による法要が営まれ、実行委関係者、遺族代表が焼香した。

 橋の上流から舟形の灯籠が次々と流され、参列者は川沿いから静かに灯籠を見守っていた。最後には例年より規模は小さいながらも花火が打ち上げられた。

 担当した奥州商工会議所青年部地域事業委員会の佐藤孝大委員長(43)は「1932年から続いている行事で、多くの人たちが協力し合って引き継いできた。昨年できなくて残念な思いをし、今年も迷った。参列した遺族の思いを考えると開催して良かったと思う」と話していた。

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