花巻

わんこそば 発祥知って 書籍を自費出版 高木・泉沢さん 給仕の掛け声、由来を紹介【花巻】

「わんこそば―その歴史と文化―」を自費出版した泉沢さん

 花巻市高木の泉沢善雄さん(67)は、花巻名物・わんこそばのルーツや、岩手ゆかりの文学者とわんこそばの接点などをまとめた書籍「わんこそば―その歴史と文化―」を自費出版した。「わんこそばの発祥が花巻だということを知ってもらいながら、文学者との関わりも面白く読んでもらいたい」と話している。

 泉沢さんは、25歳のときに同市の老舗そば店「やぶ屋」に入社し、約35年働いた。調理や接客などを経験し、店長、支配人も務めた。花巻そば友の会の元副幹事長でもあり、わんこそば全日本大会にも長年関わった。

 仕事や大会でわんこそばに触れる中で、「何でこのようなメニューができたのか」「大会はなぜ始まったのか」といった疑問と興味が湧き、少しずつ調査を開始。そばにまつわる事典や県の民俗資料のほか、インターネットなどで研究してきた。

 2001年には、わんこそばの歴史や全国の類似食文化を記録した「わんこそば なっても」を出版しており、それ以降に明らかになったことを記そうと、今回2冊目を出した。

 同書はA5判、62ページで100部を発行。▽わんこそばの由来▽そばと文学▽わんこそば大会の歴史▽全国のそば振舞▽わんこそば各店紹介―の5章構成となっている。

 このうち、第1章では、わんこそばを食べるときの給仕の掛け声「はい、じゃんじゃん」「はい、どんどん」が始まった経緯についても取り上げている。

 同書によると、東北新幹線開通の際に盛岡市のそば店「東家(あずまや)」に取材に来たテレビディレクターが、無言で給仕する姿に「声を出してほしい」と要求したところ、おかみがアドリブで「はい、じゃんじゃん」と発し、現在まで受け継がれているのだとし、知られざるわんこそばの深みを紹介している。

 泉沢さんは「仕事を離れ、わんこそばと直接関わらなくなろうとも、いつまでも興味は尽きない。わんこそばの始まりやおもてなしの心を広める一助になれば」と顔をほころばせる。

 同書は花巻図書館や県立図書館、そば店などに贈呈したほか、賢治の広場(花巻市上町)やマルカンビル1階(同)では800円(税込み)で販売している。問い合わせは泉沢さん=080(3337)7261=へ。

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