花巻

パラ閉会式 作品彩る プロジェクションマッピングに採用 るんびにい美術館アーティスト【花巻】

るんびにい美術館の小林覚さんや工藤みどりさんらの作品が投影された閉会式のアトラクション=5日、国立競技場(時事)
るんびにい美術館の小林覚さんや工藤みどりさんらの作品が投影された閉会式のアトラクション=5日、国立競技場(時事)

 花巻市星が丘のるんびにい美術館アトリエで創作活動に励む障害者アーティストたちの作品が、5日に行われた第16回夏季パラリンピック東京大会の閉会式で採用された。作品はプロジェクションマッピングで映し出され、会場に花を添えた。アーティストたちは国際舞台で自身の作品が披露されたことを喜び、同館を運営する光林会(同市石鳥谷町)の三井信義理事長(68)は「これをきっかけに障害者アートの認知がさらに広がってくれれば」と願う。

 作品が採用されたのは八重樫道代さん(42)、小林覚さん(32)、工藤みどりさん(59)、高橋南さん(30)、佐々木早苗さん(58)と、2020年5月に亡くなった八重樫季良さん。

 三井理事長は「閉会式での採用は急きょ決まったことなので驚いた」といい、同日は同市石鳥谷町のルンビニー苑の寮で道代さん、高橋さんらと共にテレビで閉会式を見守った。

 閉会式では旗手が会場に「街」をつくる場面や納火に向かう場面で、東北地方の障害を持つアーティストたちの作品がプロジェクションマッピングで映し出された。

 点描画や幾何学模様など、カラフルで個性的なるんびにい美術館のアーティストたちの作品も閉会式を彩った。

 三井理事長は「(高橋さんらは)閉会式の様子を見て喜んでいた。このように国際的なイベントに取り上げてもらうなんて、昔だったら考えられないこと。感謝の気持ちでいっぱいだ」と感無量の様子。「今回だけで終わりにするのではなく、障害者のアートへの興味関心を持つ人がもっと増えてほしい」と期待を寄せている。

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