奥州・金ケ崎

植物用い独自「緑画」 村山さん制作着手 城内農民芸術祭【金ケ崎】

葉を紙に擦り付けて「緑画」を描く村山さん

 金ケ崎芸術大学校(市川寛也代表)が10月に開催を予定している「城内農民芸術祭」に向けた作品制作が12日、同団体が拠点とする金ケ崎町の旧菅原家(旧狩野家)侍住宅の一帯で行われた。同芸術祭にゲストとして招く秋田公立美術大アーツ&ルーツ専攻准教授で美術家の村山修二郎さんが、今回のテーマ「土と緑のミュージアム」に合わせて植物を画材に使う「緑画(りょくが)」を描き始めた。

 同団体は住民との協働で多様な学びや体験の場を提供。花巻市出身の詩人・童話作家宮沢賢治が説いた農民芸術の現代的な実践を活動の主要なテーマに置いており、同芸術祭はこれに基づいて2019年度から年1回開催している。

 今年度は、同住宅のある城内諏訪小路重要伝統的建造物群保存地区(伝建群)の魅力の一つとなっている生け垣をはじめとする緑にちなみ、伝建群を美術館に見立てて各種の体験事業やイベントを繰り広げる。

 村山さんは植物や土を生かした美術制作や芸術イベントを手掛け、昨年度の同芸術祭にも参加。今回のテーマとの共通点が多いことから、引き続き招く。「緑画」は花や葉、実などを手で紙にこすり付けて描く村山さん独自の絵画技法。12日の制作では大型の2枚の紙がキャンバス、伝建群内で採取したドクダミやアジサイの葉などが絵の具になった。

 作品は開催までに仕上げる。村山さんは「緑画では地面の痕跡が画面に映り込むことも大切にしている。自然そのものの色彩で、絵からは香りもする。生の植物を使うため色が変わっていく味わいもあるので見てほしい」としている。

 同芸術祭は10月2日~11月3日の期間で開催する予定。陶芸やジオラマ作りなどの体験や「学科」の作品展示、昨年度に続く伝建群植物探訪などを計画しているが、新型コロナウイルスの流行状況に応じて精査する。

 市川代表は「コロナのため活動は大規模にできない状況だが、農民芸術の考えに基づき、特別なことをやるというよりも日々の暮らしを拡張するような形で芸術祭を開催したい」としている。

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