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重症仮設病棟整備へ コロナ対応など288億円 県補正予算案【岩手】

 県は17日、総額288億円を増額する一般会計補正予算案を公表した。2021年度7度目の補正。新型コロナウイルス対応分では、感染拡大に備え矢巾町の岩手医科大附属病院敷地内に重症患者を受け入れる仮設病棟(6床)の整備などが盛り込まれた。28日に招集される県議会9月定例会に提案する。

 内訳は新型コロナ対応分83億8100万円、通常分147億1800万円、震災分56億8700万円。補正後の現計予算額は、前年同期を2367億5700万円(21・6%)下回る8604億700万円となる。

 新型コロナ対応分では、今年度内の整備、運用を目指す仮設病棟整備の2億9900万円をはじめ、宿泊療養施設の経費やワクチン接種体制確保などに計73億8300万円を計上。経済活動では、三陸鉄道とIGRいわて銀河鉄道の運行支援交付金として計3億6500万円を盛り込んだ。このほか、県立学校ICT(情報通信技術)機器として、オンライン授業に対応するプロジェクターを整備する。

 通常分では、新たに4月の凍霜や6月のひょうにより被害を受けた生産者に対し、薬剤費購入補助などに2700万円、産婦人科の分娩業務が休止となっている県立釜石病院には、妊婦の搬送の際に活用するモバイル型の胎児遠隔モニター2台の整備費用で400万円のほか、豚熱予防ワクチン接種費用として5800万円を盛り込んだ。

 震災分では、陸前高田市の住宅再建支援分の追加交付で14億4700万円を計上した。

 達増拓也知事は同日の定例会見で、仮設病棟の整備について「重症患者への対応を充実させ、重症患者が増えた場合に一般の医療体制に影響がでないよう確保した」と述べた。

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