花巻

ブドウ栽培やりがい肌で 生徒がキャンベル収穫 地元産業に理解深める 大迫高魅力講座【花巻】

大迫町内のブドウ畑でキャンベルの収穫に励む大迫高の生徒たち

 花巻市大迫町の大迫高校(三田正巳校長、生徒72人)は、全校生徒が町内でブドウ栽培に取り組んでいる。同校の「大迫の魅力講座」の一環で、15、17の両日には「キャンベル」の収穫を行い、生徒たちがブドウ農家の苦労ややりがいを肌で感じた。

 ブドウ栽培は地元の産業や農業に理解を深めてもらおうと、町内のブドウ畑で実施している。2021年度は同町在住で同校魅力化コーディネーター鈴木寛太さん(30)が所有する大迫野球場近くの畑で、6月から枝の剪定(せんてい)、ひげ切り、誘引といった作業に取り組んできた。

 17日の収穫には1、3年生24人が参加。鈴木さんの指導の下、生徒たちは大きく熟したキャンベルを手際よく摘み取った。収穫したブドウは重さ18キロになるようケースに詰め、軽トラックの荷台に運搬した。

 鈴木さんによると、収量は約600キロで、ブドウは加工用として地元のエーデルワインに納品される。前田星流さん(1年)は「力仕事が意外と多くて疲れたけれど、ブドウ栽培の一連の流れが分かって良かった」と充実感を見せた。佐藤将伍さん(3年)は「大迫高校に入学しなければ経験できなかったこと。楽しかったし、町民としてこれからも産業を守っていきたいと思った」と話した。

 鈴木さんは「みんな真面目に取り組んで、てきぱきと作業していた。収穫だけでなく、箱詰めや販売まで体験できるようになれば」と構想を広げる。生徒たちに対しては「これまでの作業を通じて、自分で考えて行動することやチームワークの大切さを学んでほしい」と願っていた。

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