花巻

賢治作品 用い方の魅力は 「オノマトペ」テーマ企画展 大学教授ら考察、パネルに イーハトーブ館【花巻】

賢治作品の魅力の一つである多彩なオノマトペに着目した企画展

 宮沢賢治イーハトーブ館と宮沢賢治学会イーハトーブセンターが主催する企画展「宮沢賢治とオノマトペ」は、花巻市高松の同館で開かれている。賢治作品に多用されている擬音語・擬態語「オノマトペ」に注目し、独特な使い方で読者を引き込む作品の魅力に改めて迫っている。11月17日まで。

 8月7日にオンラインで同センターが開いたセミナー「宮沢賢治とオノマトペ」で、講師を務めた4人による発表内容をまとめたパネル25枚と、オノマトペが特徴的な賢治童話の絵本を展示した。

 このうち、明治大文学部の小野正弘教授による講演を紹介するパネルには「ゆれる賢治オノマトペ―『ちゃんと』『ぢっと/じっと』―」と題した考察が記されている。

 この中で、賢治が使うオノマトペには「意味のゆれ」や「表記のゆれ」がみられると解説。「『風野又三郎』での違和感」などの項目の部分で小野教授は、同作品に数回登場する「ちゃんと」について、「予定通り・間違いなく」という意味のほかに、岩手の方言で「かしこまって・落ち着いて」との意味で解釈できるものもあり、「まるで賢治が読者に『ゆれ』を要求しているかのようだ」としている。

 また、賢治の童話には「ぢっと」と「じっと」の共存などもみられることから「表記のゆれ」があるとも報告している。

 賢治ファンという法政大4年の鈴木龍也さん(21)は「農業や科学、宇宙、仏教など幅広い分野を絡めて描写するところに魅了される。オノマトペを自分でつくり出せるのもすごい」と感動していた。

 開館時間は午前8時30分~午後5時。入館無料。問い合わせは同館=0198(31)2116=へ。

▲オノマトペが特徴的な賢治童話の絵本も展示されている

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