花巻

深紅の果実 慎重に 花巻・八重畑小児童がリンゴ収穫

リンゴをもぎ取る八重畑小の3年生

 花巻市石鳥谷町の八重畑小学校(八重樫浩校長、児童80人)の3年生13人は27日、同町滝田の宇津宮果樹園で県オリジナル品種のリンゴ「紅いわて」の収穫を体験した。児童が事前にデザインした絵付けリンゴをもぎ取り、深紅の果実に顔をほころばせた。

 リンゴ産地の八重畑地区で暮らす子供たちに、リンゴの栽培や魅力を知ってもらおうと、八重畑コミュニティ協議会(大竹佐久子会長)などが2010年度から実施している「八重畑地区りんご丸かじり事業」の一環。児童は総合的な学習の時間でリンゴ栽培について学んでおり、6月に摘果を体験。10月には選果場見学や販売体験を行う。

 リンゴには児童がそれぞれデザインした絵柄を施し、業者が製作したシールを同園で実が赤くなる前に貼り付け、太陽が当たらない部分に野球ボールや亀、花などが浮き上がった。

 収穫体験では、同園の宇津宮邦昭さん(45)から、リンゴ作りの一年や品種、生産量の多い都道府県などを教わった。宇津宮さんは「実を回したり、引っ張ったりせず、底を空へ向けること」と収穫のこつを伝授。子供たちは1人6個を慎重に枝からもぎ取っていた。藤根隼人君(8)は「リンゴが出来上がるまでの過程や収穫の大変さを理解できた。家族でおいしく味わいたい」と笑顔を見せた。

 同園では、総面積約5・3ヘクタールで40種類約4000本を栽培しており、宇津宮さんは「農家が一年中愛情を注いで丁寧に育てないとリンゴはできない。岩手のリンゴは味がおいしいと言われていて、世界に誇れるリンゴが地元にあることを知っておいてほしい」と願っていた。

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