北上・西和賀

西和賀カシスご賞味を 4店が菓子、料理提供 女性3人フェア企画

にしわがカシスフェアがスタート。工藤菓子店が販売しているカシスバターサンドとカシスケーキ

 西和賀町産カシスを地域の新たな特産品にしようと、同町在住の女性有志3人によるキャンペーン企画「にしわがカシスフェア2021」は23日、同町と北上市の飲食4店舗が参加して始まった。31日までの期間中、各店で地場産カシスを使ったメニューを提供し、料理、デザートへのアレンジやおいしさを発信する。

 約15年前からカシス栽培に取り組むやまに農産の髙橋医久子代表取締役、genサポートオフィスの髙橋由紀子さん、やまびこピーアールの加藤紗栄さんによる「にしわがカシスプロジェクト」が主催。北欧が原産で、ビタミンやポリフェノールが豊富な機能性果実として注目されるカシスの需要促進、地域産業の創出を狙いに初めて企画した。

 町内では、やまに農産の約1ヘクタールを含め2・3ヘクタールほどでカシスが栽培され、7月に本格的な収穫期を迎える。

 今回は、同社のカシスを冷凍して各店に提供。同プロジェクトの提案を基に、ネビラキカフェ(同町川尻)はカシスのデザートやドリンク、アトリエkuko(同市北鬼柳)は「和栗のモンブラン~西和賀産カシスのメレンゲとジュレを添えて」やカシスのダックワーズ、湯川温泉山人(同町湯川)はソースにカシスを使った宿泊者のディナーや朝食といったスペシャルメニューを考案した。

 同町湯本の工藤菓子店(工藤美代子店主)は、ヒット商品のレーズンバターサンドをアレンジしたカシスバターサンドとカシスケーキ(ともに税込み162円)を販売。粒感を残したカシスジャムとバタークリームを合わせてクッキー生地で挟んだバターサンドは、バターの塩味やコクとカシスの酸味がバランス良く融合した味わい。カシスケーキは、カシスジャムをケーキ生地の中に入れて焼き上げており、カシスの酸味や甘味そのものが楽しめる。

 工藤店主は「カシスは使いやすくていろいろなアイデアが浮かぶし、冷凍だといつでも使える。地元の特産品を使った焼き菓子は、お客さんにもアピールしやすい」と話していた。

 同町の冷涼な気候はカシス栽培に適しており、同プロジェクトでは今後、参加店舗の拡大や、カシスメニューをまとめて提供するマルシェの開催なども検討し、将来的な地域の生産振興につなげていく考えだ。

 髙橋代表取締役は「栽培は難しくなく、農家でなくても庭木で育てて収穫し、家庭で料理に使うこともできる。機能性や香りなど魅力ある果実で、ワラビ、わらび粉に続く地域の特産として育て、西和賀に足を運んでもらう理由の一つになればいい」と思いを語る。

 各店でカシスを使ったスペシャルメニューを購入し、アンケートに答えると抽選でカシス商品をプレゼントする。

 キャンペーンに関する問い合わせは、やまに農産内の同プロジェクト事務局=0197(84)2705=へ。

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