奥州・金ケ崎

集大成 演舞堂々と 浅井神楽披露 今年度末閉校 江刺南中文化祭【奥州】

文化祭で浅井神楽を披露する江刺南中の生徒。同校での舞い納めとなった

 学校統合で2021年度末に閉校する奥州市立江刺南中学校(千葉賢一校長、生徒46人)の最後の文化祭が24日、同市江刺藤里の同校で開かれた。同校伝統の浅井神楽は同日が舞い納め。集大成の思いを込め、全校生徒が練習の成果を見せた。

 浅井神楽には旧江刺市時代に伊手、藤里両中が統合して江刺南中が開校した1978年度当初から取り組み、地元の浅井神楽保存会から指導を受けながら継承してきた。

 例年は体育祭で披露していたが、2020、21年度は新型コロナウイルスの影響で内容を縮小したため演舞の機会がなかった。

 県内の感染状況が落ち着いたこともあり、最後の年に披露の場をつくろうと文化祭に組み込んだ。

 生徒は来場した保護者らを前に、そろいの衣装で演舞。同保存会員の鉦(かね)や太鼓の演奏に合わせて力いっぱい舞い、大きな拍手を受けた。

 例年は3年生が同保存会に教わった後、下級生を指導していく方式だったが、2年連続でコロナ禍の影響を受けたため、3年生はようやく大役を果たした。

 吉田心陽さん(3年)は「南中最後の年に心を一つにして良い神楽を見せることができた。1、2年生は新しい学校に行っても伝統を大切にする気持ちを持ち続けてほしい」と願っていた。

 文化祭ではこのほか、閉校がテーマの劇「ふるさと」や、同校の歩みを振り返る展示「南中歴史館」などを繰り広げた。

 江刺地域では、生徒数の減少や全教科の専科教員配置による学力向上の動きなどを背景に、学校統合が実施される。江刺南と江刺東を江刺一に統合し、同地域の中学校は1校となる。

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