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宇宙の成り立ち研究 岩手県立大学長 鈴木氏 素粒子物理学切り開く

文化功労者に選ばれ喜ぶ鈴木学長=県立大

 県立大学長の鈴木厚人氏の文化功労者受賞決定を受け滝沢市の同大では26日、鈴木氏に花束を贈るなどして集まった学生とともに祝福した。

 鈴木氏は東北大大学院理学研究科博士課程修了。2002年にノーベル物理学賞を受賞した故小柴昌俊東京大特別栄誉教授の誘いを受け、助手として岐阜県の地下に造った素粒子観測装置「カミオカンデ」、「スーパーカミオカンデ」の装置開発や実験などに携わり、研究成果を上げた。その後、東北大に戻り「カムランド」を建設しニュートリノに質量があることを証明するなど、地球ニュートリノ科学という新たな研究分野の道を切り開いた。

 その後、高エネルギー加速器研究機構の機構長を経て15年4月、県立大学長に就任した。本県の北上山地が候補地となっている次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致に向け精力的に活動している。

 鈴木氏は「25年間の研究成果に対し与えられた。希望を持ちやってきたことが評価されてうれしい」と喜んだ上で、「宇宙の成り立ちや今後についてどんどん分かってくるので、宇宙規模の課題へこれから貢献していくと思う」と期待。ILCに関しては「世界中が注目している。研究分野以外でも日本の先進的な取り組みの発端になると思うので、何とか日本への建設を実現したい」と改めて意欲を示した。

momottoメモ

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